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4代目相棒・冠城亘の卒業に際して思うこと

『相棒』シリーズ4代目相棒・冠城亘(反町隆史)が今シーズンで卒業というニュースがファン内外の間で話題になっている。
 私は以前から書いている通り、『相棒』シリーズのそこそこ長いファンなのだが、一視聴者としてこのニュースについては色々思うことがあり、感情のおもむくままにこうやって文章を綴っている。よっていつも以上にまとまりもなく酷い文章かもしれないし、あとで読み返したときには気が変わっている可能性も十分あるので、その場合はこの投稿自体を削除するかもしれないが悪しからず。もっともこんなの残しておいてほしいなんて人もそうそういないだろうが。

 本題に入るが、まず冠城亘卒業そのものについては、私は特に否定的な立場ではない。勿論season13ダークナイトショックを受けて今後の展開に不安も大きい中で始まったseason14から現在のseason20まで7年間という長い(ようで短かったが)年月を共に走ってきて、愛着のある冠城亘というキャラクターとサヨナラすることに寂しさはある。しかしながら、亀山くん、神戸くん、そしてカイトくんとの別れにも我々は立ち会ってきたわけだし(正確には私が相棒をリアルタイムで視聴し始めたのはseason8からなので、亀山くんの卒業には私は立ち会っていないのだが)、相棒を就任した時点でいずれ別れのときが来ることは私を含め相棒ファンは承知の上だろう。

 卒業そのものは良いとして、気になるのは冠城くんの「卒業の仕方」だ。巷間囁かれている「殉職説」は、インパクトや斬新さを求めるには良いかもしれないが、長年彼を愛してきたファンにとってはなかなか受入れ難いだろう。歴代相棒の卒業理由が退職、異動(?)、逮捕と来ており、先代相棒のカイトくんも正月SPかどこかで犯人に撃たれて殉職する展開も考えられていた……というような話も聞くし、あり得なくはないのが怖い。
 個人的には仮に殉職でも、冠城亘という人間が最大限リスペクトされた形であれば――当然ショックは受けるが――何とか受け入れられるかもしれない。しかし、それでもやはり冠城くんには幸せに特命係を去ってほしいし、なんなら今の神戸くんのように今後も時々登場してほしい。

 そして、私の(恐らく多くの相棒ファンも)一番の気がかりは次期相棒についてである。
 この冠城亘卒業のニュースが出てからすぐ、次期相棒は誰が良いというようなコメントをしている人も多く見かける。正直なところ、私は誰が良いとかそういうことはまだ考えられないのだが、「この人は嫌だ」というのはあるので、万が一その嫌な人になってしまったらどうしようという不安が非常に大きい。

 ※ここから先は、特に私の個人的な好みの問題なので、私と異なる意見の人を批判・否定するつもりはないので悪しからず。
 毎回相棒交代が話題になる度に、「時期相棒は女性が良い」という意見もちらほら見かけるが、私はこれには反対だ。警察関係者には準(?)レギュラーの社美彌子や昨シーズンから登場した出雲麗音など魅力的な女性キャラクターが既に居て、私も彼女たちのことが大好きだが、右京さんの相棒というポジションに女性が入るのは「なんか違う」感がある。
 言葉で説明するのは難しいのだが、日本のドラマにおいてW主人公が男女の場合、やたらとその二人の関係を「恋愛(はっきりした恋愛感情でなくても、相手と良い感じの同性に嫉妬する描写等も含む)」に持っていきたがる傾向があるのが不安材料の一つだ。相棒のスタッフに限って今更そんなことはしないと信じたいが、右京さんと女性相棒との恋愛回なんて見たくない……相手が右京さんでなくても、とかく日本のドラマは女性主人公が出てくると何かと恋愛的な描写を入れたがるので、私はそういう展開があまり好きではなく、そういう作品はそういうものとして否定はしないが、わざわざ『相棒』でやらんでもええやろと思ってしまいそうだ。

 逆に言うと、そういう展開や描写がなければ女性相棒もアリかもしれない。例えば今現在捜査一課の出雲麗音のキャラクター描写のされ方はとても良いと思うし、もし仮に彼女がそのまま相棒になるとしても私は結構好ましく感じる。だがそれも一時期の芹沢のように1回だけなら面白いかもしれないが、何年間もとなると話が変わってくるだろう。それに麗音さんはやはり捜査一課で活躍する姿を見ていたいし、そもそも「相棒」になる資格の一つとも言える「か で始まり る で終わる名前」ではないので現実味はない。
 「か で始まり る で終わる名前」は継続する前提なら、やはり今までと同様に新キャラクターが登場する可能性が高いが、女性の新キャラクターが特命係にやってくるとして、例えば天海祐希のような強く美しくカッコいい女性刑事が右京さんとゴリゴリ戦いながら段々「相棒」になっていく、とかはちょっと見たい気もする……が、やっぱりこれまでの『相棒』とは雰囲気が変わりすぎて、コレジャナイ感はあるかもしれない。

 また、これもないとは思うが「とりあえず今が旬の人気若手俳優をキャスティングしてみました!」という感じもやめてほしい。単発ドラマならともかく、20年もの間愛されている『相棒』シリーズで、今さら客寄せのためにそんなことをしないでほしいという気持ちが強い。
 とはいえ、甲斐亨役として成宮寛貴が新相棒として発表された時には、「若者人気を得ようとして人気のイケメンを起用したのか」と正直言ってあんまり良い気はしていなかったものの、結果意外にも(と言ったら失礼だが)成宮寛貴のカイトくんが良くて手のひら返しをしたこともあるので、たとえ若手俳優でもきちんと『相棒』シリーズを愛してリスペクトしている人であれば気にならないかもしれない。

 なんだかんだ言って、神戸くんも、カイトくんも、そして冠城くんも私にとっては納得のいくキャスティングで愛すべき「相棒」だったので、きっと次期相棒も素敵な方が就任してくれるはず……と信じるしかない。
 が、それはそれとして やっぱり不安には違いないし、それならいっそ冠城くんの卒業と同時にseason20というキリの良いところで、『相棒』シリーズそのものが完結しても良いなどとも思ってしまう。歴代の相棒も総出演で右京さんのピンチを救うなどしてくれたら最高だ。いつかは必ず終わるのならば、美しい形で幕を閉じてほしいものである。