ОГУРЕЦ

キュウリ美味しいね。

私の愛する探偵2

TRICK

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言わずと知れた名作。前回は探偵ドラマと言えるかな……?と思って入れなかったのだが、私の好きなドラマベスト5には確実に入る大好きな作品なので今さらながら紹介。
 
ボロアパートに住む売れないマジシャン山田奈緒子(仲間由紀恵)が ひょんなことから物理学者であり大学教授の上田次郎(阿部寛)と出会い、二人で自称霊能力者のインチキを全部まるっとお見通しして成敗するお話。
 
バカだが有名マジシャンだった父から教わったマジックの腕を持ち、何より強欲で負けず嫌いでインチキ霊能力者に挑む山田と、インテリながら頭が固く、すぐにインチキに騙される上田の夫婦漫才のようなコンビが最高に愛しい。
 
また主人公の二人の他にも、道教室の先生にして山田以上に強欲で商売上手な山田の母・里見(野際陽子)や、頭に重大な秘密を持つ警視庁の警部補・矢部謙三(生瀬勝久)、山田が住むボロアパートの大家・ハルさん(大島蓉子)など、クセの強い魅力的なキャラクターがたくさん登場する。
 
コントのようなセリフに、パロディやメタ発言、雑な合成・CGなど あからさまなギャグが強めだが、一方で横溝正史金田一耕介シリーズを思わせる(というかこれもパロディとして用いてるけど)不気味な雰囲気や、単なる勧善懲悪モノではない後味の悪い展開には引き込まれる。
 
さらに 音楽も、OPテーマは勿論 その他のBGMも絶妙な不穏感があって良い。
どうでもいいが、TRICK放送当時、私の母は私からの電話の着信音を 山田がインチキマジックをする時のBGMにしていた。何故。
また効果音についても、これは関ジャニ∞の音楽バラエティ番組『関ジャム 完全燃SHOW』(この番組めっちゃオススメです)で言われていたことなのだが、元々BGMだった曲の一部の音を使って効果音にするという珍しい手法も取られているそうだ。
 
ドラマシリーズは3シーズンあり、それに加えて2時間のドラマスペシャル、劇場版も幾つかある。
2014年に公開された『劇場版TRICKラストステージ』で、シリーズは完結した。このラストが私は本当に好きだ。詳しいことは言えないが、またドラマシリーズの第1話から観たいと思えるラストなので、ぜひこのラストステージまで観てほしい。
 
因みに、矢部謙三が主人公の『警部補 矢部謙三』というスピンオフドラマもある。『TRICKの不気味さを排除して100%ギャグに振り切ったオムニバス形式のドラマなので、気楽に楽しめる。
 
TRICK』(ドラマ、ドラマスペシャル、劇場版)『警部補 矢部謙三』ともにAmazon primeで観られるので、アマプラ会員はぜひ見てほしい。
 
 
  
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新人刑事の神戸美和子(深田恭子)は大富豪のお嬢様。有り余る家のお金を使った普通ならアリエナイ方法で難事件を解決するギャグ刑事ドラマ。
口癖は「たった5億円ぽっちのために人を殺してしまうなんて……」。
 
見所は、いくらなんでもありえない神戸家の富豪設定・エピソードと、それにもかかわらず美和子の大金持ちである自覚のないような 世間知らずな言動。その度に苛立ち鉛筆をへし折ったり地団駄を踏んだりする同僚の刑事たちの姿も面白い。
また毎回「それで出勤するの!?」と思うような豪華絢爛な美和子の衣装にも注目。
個人的な意見だが、この深キョンは本当にはまり役だと思う。
 
富豪刑事』と2シーズンの『富豪刑事デラックス』があるが、両方とも現在アマプラで公開中。

 
 
 
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 「女性の駆け込み寺」として設立された「7人の女弁護士事務所」。
未熟ながらもいつでも全力投球・熱血主人公の藤堂真紀(釈由美子)、 冷静沈着ながら誰よりも正義感と責任感の強い所長の杉本美佐子(野際陽子)ら 美しく個性豊かな7人の女弁護士たちによる法廷ミステリ。

内容はファミリー向けのシンプルで見やすいものだが、「女の味方」をテーマにしており、ストーカー被害やセクハラ被害など誰もが身近な問題が扱われることも多い。シーズン1の放送は2006年と 古い作品だが、今観てもあまり古臭さを感じない。

シリーズは2シーズンあり、キャストは一部を除き入れ替えられているが、女弁護士たちは皆それぞれキャラが立っており、7人の掛け合いも楽しい。
そしてラストは毎回違うスイーツを食べるシーンで終わるのだが、これがまた美味しそう。

全体的にとっつきやすいので、あまりミステリ・サスペンスに興味のない人でもサクッと観られると思う。シーズン1、2ともにアマプラで公開中。
 
 
今回はAmazon Prime に最近追加されたということで、昔から好きだったこの3作品を紹介した。
前回同様、まだまだ紹介し足りない私の愛する探偵たちがたくさんいるので、順次追加していきたい。

↓前回記事はこちら

nacl-p.hateblo.jp

びじゅチューン!お気に入りソングベスト10

2017年の元日にこのブログを初めて、もう2年も経つということに驚いている。
今年の正月は、ダメダメ学生の私は卒論の執筆に必死で正月を楽しむ余裕などまるでなかったのだが、そんな中で素敵な番組をひとつ見つけた。

元日の深夜、なんとなくテレビをつけっぱなしにしたままパソコンの画面と向き合っていると、何やら楽しげな番組が始まった。それが、『びじゅチューン!』のお正月一挙放送スペシャルだった。
びじゅチューン!』は世界の「びじゅつ」を難しい説明なしに、井上涼さんが手掛ける ヘタウマな歌とゆるいアニメで紹介する5分程度の番組で、普段は水曜の19:50から放送しているそうだ。

最初に「見つけた」と書いたが、ちょうど2年前の正月に友人がこの番組を紹介していたので 一応存在は知っていたのだが、放送時間が合わずに忘れてしまっていた。
それが今回、たまたまだがこの一挙放送を観たことで「こんなに面白かったんだ!」とハマってしまった。
びじゅチューン!』の歌やアニメーションは、親しみやすく分かりやすく、そして面白く、美術に興味がないような人でも楽しめるような工夫がたくさん。私は自分で言うのもなんだが、昔から美術にはそれなりに興味知識がある方だが、そうした人も井上涼さんのあっと驚くような発想や解釈、知識があるからこそ分かる細かいネタなど楽しめる部分が盛りだくさんだ。

そんなわけで、3日連続で一挙放送を観て、全部ではないかもしれないが 殆どの作品を観た中で特に気に入ったベスト10を紹介したいと思う。本当は動画を埋め込みたかったのだが、そうしたところで ここでは再生できないようなので、リンクを張りました。

 

 

10.『ザパーン ドプーンLOVE』

元ネタは、有名な葛飾北斎の『富岳三十六景 神奈川沖浪裏』



高く上がる波が富士山にラブコールを送っているなんていう可愛い発想が素敵。
びじゅチューン!の曲はメロディーがちょっと難しい感じのものが多いけど、この曲はシンプルかつ明るくて楽しい。
そしてびじゅチューン!では画面右下の歌詞表示も工夫があり、そこも注目ポイントなのだが、この曲は特に版画を大急ぎで刷って出す人が面白くて好き。
どうでもいいが、過去の記事で書いた、私が中学生の頃 塾でもらった名画ノートの絵柄のひとつがこの絵。

 

 

9.『武蔵の遅刻理由』

元ネタは、歌川国芳の『宮本武蔵の鯨退治』(1851年頃)



無理矢理な言い訳を紙芝居まで用意して熱弁する武蔵と、完全に嘘だと知りつつも一応最後まで聞く小次郎。二人の駆け引き(でもないか)が楽しい作品。
最後の二人のダンス(?)にも注目。こぶしのきいた「俺は武蔵!」もお気に入り。

 

 

8.『火消しが来りて笛を吹く』

元ネタは、ご存知 エドゥワール・マネの『笛を吹く少年』(1866年)


この絵は小さい頃に見て以来なんだか怖いイメージがあり、この曲のタイトルも『悪魔が来りて笛を吹く』を思わせるものなので、ホラー・ダーク寄りの曲かと思いきや、愛する我が町を守るため、少しの火でも過剰に警戒して警笛を吹く少年のお話でなんだか可愛いなと感じた。町の人々がマネの他の作品(画像順に、『フォリー・ベルジェールのバー』(1882年)、『バルコニー』(1868年)、『ラテュイユ親父の店にて』(1879年))の人々で、マネ商店街の店名もマネの作品タイトルから取ったものなのも気に入った。特に『フォリー・ベルジェールのバー』は好きな作品なので、登場してくれて嬉しい。

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7.『鳥獣戯画ジム』

元ネタは、『鳥獣人物戯画』(12世紀~13世紀)


この絵からよくもまあこんな発想が……でも確かに、あれだけ運動したら痩せそう。
私も巻物に入って動物になって運動して肉体美を手に入れたい!そんな気分にさせてくれるウキウキワクワクするような作品。

 

 

6.『アイネクライネ唐獅子ムジーク』

元ネタは、狩野永徳の『唐獅子図屏風』(16世紀後半)

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唐獅子図屏風とモーツァルトに何の関係が!?と思ったけど、唐獅子の髪型に注目したんですね。
私はクラシック音楽家の中でもモーツァルトは一二を争うくらい好きで(ちなみに同じくらい好きなのはチャイコフスキー)、特に『アイネクライネナハトムジーク』は高校の文化祭で演奏した曲なので少し思い入れがある。
その思い入れを抜きにしても、有名クラシックが可愛くアレンジされていて、聴いていて楽しい。唐獅子音符の楽譜の部分で、ソに♭がついていたのが、最後の3回目ではちょっとメロディが変わってソも♮になっていて、解散の危機を乗り越えて作品が完成して丸くおさまったことを表しているのかなーなんて。
モーツァルトが持っている歌詞カードの上でちょこちょこ永徳が指示を出しているのも可愛い。

 

 

5.『1500年のオーディション』

元ネタは、アルブレヒト・デューラーの『1500年の自画像』(1500年)

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自身をキリストに似せて描いたことで有名なこの自画像。確かに、他の画家のものと違って、こちらに何かを訴えかけるような意志のある自画像だ。私はキリストとジャック・スパロウを足して2で割ったような顔だなと思っていた。そういえば『聖☆おにいさん』のイエスも自称ジョニデ似だったね。関係ないけど『聖☆おにいさん』も大好きな漫画です。
話がズレたけど、この『1500年のオーディション』はサビのダンス(?)が好き。実は家で一人でマネした。

 

 

4.『お局のモナ・リザさん』

元ネタは、ご存知 レオナルド・ダ・ヴィンチの『モナ・リザ』(1503-1519年)

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あの笑っているのになんか怖い感じを会社のお局さんに喩える発想がナイス。
でも、若手社員のネイルやスカートにだけ嫌味を言うのではなく、課長や社長など目上の人にもガツンと言ってて、後ろで若手女子社員がガッツポーズしてるのが良い。
謎に包まれた事実上の主、モナ・リザさん……カッコいい。

 

 

3.『何にでも牛乳を注ぐ女』

元ネタは、ご存知 ヨハネス・フェルメールの『牛乳を注ぐ女』(1657-1658年)


ネットで話題になっていたので、知っている人も多いかもしれない。何故か歌ってしまう奇妙なメロディーに、牛乳を注ぐ女VSベテラン調理師の戦いが見物。でも実際何にでも牛乳をかけたら不味いらしい。でしょうね笑
公式動画にはないが、コーラス入りver.の出だしの「ヨ~ハ~ネ~ス!フェルメール!」というコーラスが私はお気に入り。

 

 

2.『その天女、柄マニアにつき』

元ネタは、『吉祥天像』

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言われるまで気付かなかったけど、ホンマや、めっちゃ柄やん!
これは音楽だけなら1位にしていたってくらい、メロディーが好き。気分が上がる。
掲示板にムンクの叫びラーメンのチラシが貼ってあったり、「吉祥天女をどう制するか?」の会議の案をよく読むと面白かったり、細かいネタに気付くと楽しい。

↓『ムンクの叫びラーメン』はこちら。

 

 

1.『貴婦人でごめユニコーン

元ネタは、『貴婦人と一角獣』(15世紀末)

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なんだこの可愛さは。書類をミスし食器を割りまくる貴婦人に代わって心のこもっていなさそうな謝罪をするユニコーン。でもなぜか憎めない。
「ごめユニコーン ごめユニコーン 貴婦人でごめユニコーン」という口ずさみたくなるようなフレーズに加え、一応代わりに謝ってくれているユニコーンたちを前にしても「何が悪いの?」とでも言いたげな貴婦人の無表情もツボ。また、曲終盤の貴婦人の衣装チェンジにも注目。
こんなふざけた絵と歌なのにきちんと絵の内容も説明されているのが良い。

 

 

言うまでもないが、私の独断と偏見がバリバリに入った偏りのあるランキングなので、この10個以外にも良いものがたくさんあると思う。
私自身、一応これをベスト10としたが、順位をつけるのにもとても苦労したし、本当はこれも入れたかったなと思うものもいくつかある。
あのとき一挙放送してくれたEテレと、2年前に紹介してくれた友人に感謝。

秋?冬?の夜長に 無料公開漫画のススメ

ここ数年の私の趣味は無料公開漫画を読むことである。元々漫画はどちらかと言えば好きな方ではあったが、漫画雑誌を読まないので、新しい作品への入口は ドラマやアニメに興味を持ちその原作漫画も読むか 他人の勧めがほとんどだった。ちなみに書店で表紙やあらすじを見て買うというのは、小説を買う場合にはほぼ毎回やるのに、漫画の場合は何故かよほどこれはアタリだと思えない限りできない。
そんな私にとって、お試しでいくらか読ませてもらえる漫画サイトの存在は非常にありがたい。普通に書店で売られていたら、何の興味も持たずスルーしていたであろう作品にいくつも触れることができ、今まで全く読まなかったジャンルでも意外と面白いと知ることができた。
とはいえ私は結構なケチなので、いくら面白いと思っても課金をして続きを読んだことはない。と言うのも、こうした漫画サイトでは数は少ないものの全巻無料で公開している作品もいくつかあるので、それを読むだけでも十分楽しめるのだ。漫画サイトにとっては迷惑な客である。
漫画サイトにも色々あるが、私はスキマを贔屓にしている。正直あまり知名度はなさそう(失礼)だが、私の印象ではここが一番無料公開作品が多い。
前置きが随分長くなったが、今回はそんな卑しい私が読んで気に入った全巻無料公開漫画をいくつか紹介していこうと思う。なお順番に特に意味はない。
※私が読んだ当時 無料公開されていただけで、無料期間が終了していたらすみません。


『おいらん姐さん』鈴木あつむ
吉原の遊女見習い・禿(かむろ)のなみじを語り手に、「地獄太夫」の異名を持つドS花魁・橋立と吉原の日常を描いた大江戸人情ロマン漫画。
舞台が遊郭なので当然性的描写もあるにはあるけれど、そういった部分よりも遊郭のシステムや当時の人々の生活などの説明が多く、ストーリーも基本的に1~2話完結の人情コメディなので性的描写が苦手な私でもサクッと楽しく読めた。説明も分かりやすくなかなか勉強になる。個人的に料理上手な遊女とデブ専侍の話が好き。欲を言うなら、終わりが唐突だったのでもうちょっと続きが読みたい。
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『女医レイカ嶺岸信明剣名舞
誰もが心に闇を抱える現代社会。氷の女と呼ばれる精神科医・氷室レイカがそんな現代人が引き起こす事件を精神科医としての立場から解決していくサスペンス。
絵柄もストーリーも暗い雰囲気で、はじめは取っつきにくいかもしれないが、どんどん引き込まれていく。
作中で登場する症状はド素人の私でも知っているようなものも多く、さほど専門的な話も出てこないので、こういった分野にあまり興味のない人でもサクサク読めると思う。
また主人公レイカ先生のブレないところも魅力のひとつ。主人公に変にラブロマンスを取り入れないところが個人的には好み。
現代に生きる心の闇を抱えた人間の一人として、患者に共感したり一歩間違えればこうなるかも……と思ったり、色々考えさせられる作品。
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美容外科医 山田美人』さかたのり子
容姿に様々なコンプレックスを持つ人達が整形外科医・山田美人(やまだよしひと)の施術によって理想の姿に大変身するが……?
顔を変えることで自信を持てる、一方で容姿が全てではないというメッセージのある「いい話」が基本。整形漫画にありがちな(?)、ドロドロ復讐ものや整形依存のバッドエンドものではないので安心して読める。
「いくら整形でもここまで上手いこと変わるわけないだろ笑」というツッコミ所はあるけれど、そこは漫画なのであしからず。
個人的に好きなのは、歳をとってから二重にしたおばあちゃんの話と 不細工で女性に縁のなかった男性がイケメンになり途端にモテる話。
自分がするしないは別として、美容整形にとにかく否定的なイメージを持っている人こそぜひ読んでみてほしい作品。
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『爺さんと僕の事件帖』しかくの
施設育ちの11歳中寺逸実は祖父の逸樹と二人暮らし。無口で不愛想だが頭の切れる祖父と個性的なクラスメートたちと一緒に近所や学校で起こった事件を解決していく日常系ミステリ漫画。
口コミには「コナンのような子供向けの漫画」とあったが、私の印象では見た目も頭脳も子供な逸実たちがあたるにしては暗く重い話が多く、意外と小難しいのでじっくり真剣に読む作品。事件のトリック自体はさほど奇抜なものではないものの、逸実と祖父の微妙な関係やキャラクターの心情に注目すると心が痛んだり考えさせられるものも。
古い女性向け作品のような描写やがちらほらあるので、そこは好みが分かれると思うけれど、本筋とは関係ないのでそこが気にならなければ問題ない。
ちなみに私は学校のウサギが殺される話が色んな意味で面白くて気に入っている。
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『花板虹子』笠太郎
料亭・藤野家の板長として突如現れたのは冴えない女 虹子。しかしその正体は超絶技巧のカリスマ板前!女が板長なんてと嘲る人たちを前に虹子の超人的料理技術が炸裂。グルメと人情で二度美味しい物語。
かなり長いが、一気に読んでしまった。話はライバル・悪役が虹子との料理勝負を通じて改心し味方になる……というような王道展開ばかりだが、料理や食材の描写が良く、もっと美味しそうな料理を見てみたいと感じて読み進めてしまう。
普段ちゃんと料理なんてしないけれど、読了後はちょっと和食を作ってみたくなる。
ちなみに同じ作者の『板前鬼政』も無料公開されているので読んでいる途中だ。
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喰いタン寺沢大介
ありえない食欲を持つ歴史小説家・高野聖也と助手の出水京子が、料理が絡んだ事件の謎を解くオムニバス漫画。
過去に東山紀之主演で実写ドラマ化されたので、それで知っている人も多いかもしれない。だが原作漫画とドラマでは設定や雰囲気がかなり異なるので、ドラマを観ていた人も新鮮な気持ちで楽しめると思う。
事件の内容は殺人事件から町内の子供のイタズラまで様々で、毎回登場する料理・食材も高級フレンチからカップ麺まで多岐にわたる。トリックには食材の特性が使われるため、その解説を読むごとにひとつ賢くなった気がするのも良い(何に使えるのかと言われれば答えに困るけれど)。作者の寺沢氏は物凄い知識の持ち主だなあと勝手に感心している。
同じ料理漫画でも『花板虹子』で登場するのが高級料亭の懐石料理であるのに対し、この『喰いタン』では家庭料理など手軽なものが多いのでより食べたいという気持ちが高まる。主人公高野の食べっぷりも合わせてまさに「飯テロ」作品。夜中に読むのはやめた方が良い。
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色々読んだつもりだったけれど、こうして書き出してみると意外と少ない。まだまだ私の知らない素敵な作品がたくさんあるので、ぜひ時間のあるときに読んでみてほしい。

お笑い素人によるお笑い語り

和牛というお笑いコンビがいる。お笑い界最大の賞レースであるM-1グランプリの決勝に複数回出場し、その度に視聴者たちからも優勝大本命と予想されるほどの実力派コンビである。私の周りにも彼らのファンは多く、私自身「実力もあり勢いもあるコンビ」だと思っている。思っているのだが、どうしても何かが好きになれない。

先に言っておくが、私は別にお笑いに詳しいわけでは全くない。有名な賞レースや「エンタの神様」をはじめとする有名番組は積極的に見てきたし、売れている芸人くらいは一通り知っているものの、テレビに出ていないような若手芸人を知っているわけでも、たくさんの芸人のネタを見ているわけでも、特定の芸人の大ファンで劇場に通ったりしているわけでもない。その程度の「ちょっとお笑いが好きな素人」の個人的な意見として読んでほしい。

話を和牛に戻すが、別に彼らのネタが面白くないと言っているのではない。むしろM-1 2017でのウエディングプランナーのネタはとても面白かったし、伏線回収の鮮やかさや 別の役に移るにあたり殆ど違和感を感じさせないのも見事だと感じた(偉そうなことを言ってるがほぼほぼ審査員コメントの受け売りである)。
しかし、同じくM-1 2017での彼らのもう一つのネタ(旅館)は、ウエディングプランナーほど素直に笑えなかった。内容としてはボケの水田さんが客を演じ、冷淡に旅館や女将に対してネチネチ批判していく。それに対してツッコミの川西さん演じる女将は表面上は終始ニコニコしつつも次第に客に対する不快感を露にしていく……といったものである(上手く説明できた気がしないので、知らない人はぜひ実際に見てほしい)。
ド素人の私の知る限りでは、この「川西さん(が演じる役)の言動を理屈っぽい水田さん(が演じる役)がネチネチ攻める」というのが彼らの基本スタイルのようだ。そしてこれこそが私が彼らをどうも好きになれない部分だと気付いた。

私は元より何にでも感情移入しやすい質だ。それは漫才・コントのような短時間のものでも同じで、例えば東京03がやるような"微妙にありそうなシチュエーション"のコントは、面白いという感情よりも前に「気まずい」「いたたまれない」「見てるこっちが恥ずかしい」という気持ちになることが多い。もっともこれは彼ら3人の演技力が非常に高い故であり、もしそれほどでなければここまで思うことはなかったかもしれない。(なお東京03のネタは大好きだ。)
話が少し逸れたが、和牛の場合も同じで、ネタ中の彼らがとても自然で、簡単に言うと水田さんを(実際の彼の性格などは全く知らないが)本当に性格悪い・怖い・そこまで言わんでもいいだろと感じてしまい、笑えないのだ。

それでもコント漫才(「俺は◯◯役やるからお前××役やってな」という形のもの)ではないものの場合はネチネチ漫才でもまだ耐えられる。「これが彼ら二人の関係性なんだろう」と思えるからだ。
しかし先の旅館ネタでは、"川西さんと水田さん"という二人の芸人としてではなく、"一般的な客と一般的な女将"という記号として見てしまうため、いくらネタと分かっていても「女将可哀想……」という感情が大きくなってしまう。
中でも「料理上手な彼氏に手料理を振る舞う彼女」というネタ(彼氏を喜ばせようと健気な彼女の気持ちなど完全無視で料理のミスを淡々と厳しく指摘する)は特に無理だった。終始「酷すぎる!はよ別れろ!彼女可哀想!!」としか思えなかった。

思い返してみれば私が好きなコンビはみんなボケが基本的に「アホで可愛い」タイプだ。歴代M1王者で言うと、銀シャリパンクブーブーサンドウィッチマンあたりが好きだ(実際可愛い可愛いと言われているのは鰻さんくらいだが、佐藤さんも富澤さんもにこやかなので広い意味で可愛いと私は思う)。

こう見るとやはりアホ可愛い方が万人受けするし評価されるのでは……?と思ったが、例のM-1 2017優勝のとろサーモンの久保田さんはふてぶてしいキャラだったので、何の説得力もなかった。

長々と書いたが最初に言った通り私はお笑いに関してはド素人であり、和牛に対しても散々書いたが決して彼らのアンチではない。ただ、世間での彼らの人気を見るに 私のように感じている人はそんなにいないんだなあと思ったのでこんな風に書いてみた。ぜひ彼らにはネチネチ漫才以外のネタもたくさんやってほしい。

A学園よ、永遠に

部屋の学習机の抽斗を開けると、五~六冊のノートが出てきた。未使用のまっさらなノート。表紙にはレオナルド・ダ・ヴィンチの『モナリザ』や葛飾北斎の『富嶽三十六景』といった名画がプリントされている。

私がこのノートを手に入れたのは小学校高学年から中学校を卒業するまで通っていた学習塾だ。塾というとスーツを着た真面目そうな先生が教え、生徒もそれなりに勉強に意欲のある子供というイメージがあるが、私が通っていた塾は今思えば少し特殊なところだった。

私が通っていた塾、A学園は一学年20人程度(小学生のときは10人くらいだった)の個人経営のゆるい集団塾だった。
一応月に一回ある塾内テストの結果で、座席は1位から順に前から指定されたりはしたが、世間の「受験命!」みたいな進学塾と比べるとかなりのんびりしたところだったと言える。生徒はピンキリで、後に東大や京大に進むような秀才から とりあえず高校には進学させたいと親に入塾させられたようなヤンキーまで様々だった。
因みに私は当時ぶっちぎりのピンの方(ピンキリのピンとキリってどっちが良いんだろう?)で、常に1~3位くらいの席をウロウロしていたが、今となっては見る影もない。

先生は二人いたが、その一人はおじいちゃんだった。私が通っていた時点で既に70代だったと思う。そしてこのおじいちゃん先生の通称はミスター。ちなみに歴とした日本人だ。ミスターは齢70にしては元気で、一度塾生みんなを連れてUSJに行ったことさえあった。

またミスターはお茶目な老人で、生徒にはそれぞれテキトーなあだ名を付けて呼んでいた。「三木」という名字の生徒が三人いたが、それぞれミッキーマウスミッキーカーチス、ミッキールーニーと呼ばれていた。ちなみに私は同じ名字の歴史上の人物の名で呼ばれていた。大抵はそんな感じの名付けだったが、入塾して間もない、髪をスプレーでガチガチに固めて尖らせた、学校でも無口でクールな男子生徒を「ライオン丸」と呼んだときは思わずみんなが笑った。

そんなミスターの授業スタイルは、基本的には学校のそれとあまり変わらなかった。教科書を読んで説明しながら生徒を当てる。ただ説明や当て方が独特だった。説明する際に自作の妙な替え歌(年が年なので誰も知らないような選曲で、後に「懐かしのヒットソング」などの番組で原曲を聴いてこれは!と思ったものだ)をしてみたり、あまり面白くないダジャレを連発していた。

また生徒に質問するときは、竹刀を生徒の頭の上にかざし、不正解だと頭をコツンとしていた。当時も教師の体罰などは問題になっていたが、「コツン」は全く痛くなかったし、それが嫌な生徒や親はすぐに塾をやめただろう。もっとも私は大体きちんと答えられていたので「コツン」を受けたことは ほぼないのだが。
しかし、なんだかんだで塾生はこのミスターの授業のおかげで覚えられていたし、なんだかんだでミスターは好かれていた。前述したUSJ旅行にも多くの塾生が参加したし、バレンタインにチョコレートを渡す女子生徒もいた。

先生はもう一人いて、ジュニアと呼ばれていた。ジュニアはミスターの息子で、当時40代くらいのおじさんだった。
ジュニアの授業は、ミスターと比べると真面目で、生徒の多くはミスター派だったようだが、私はジュニアの方が好きだった。
その理由はジュニアがたまに開催するクイズ大会だった。
クイズ大会といっても大それたものではない。ジュニアは授業時間が少し余ると雑学クイズや難読漢字クイズ、「○○(部首)の漢字をできるだけたくさん書け」「花の名前をたくさん書け」……というようなちょっとしたゲームをやっていた。

こうしたゲームに対して私は普段のテスト以上に真剣で、ほぼ全てで優勝(と言うほどのものでもないが)していた。その賞品のひとつがはじめに書いた名画ノートである。名画ノートは賞品の中では一番良いもので、他にも鉛筆や消しゴムといった事務用品の余り物としか思えないものもたくさん貰った。
この余り物もとい賞品は 授業を行う教室の隣にある小さな事務室にあったもので、ミスターがよくその事務室でタバコを吸っていたため、賞品にもほんのりタバコの匂いがついていた。

そんな賞品と言えないレベルの賞品だったが、モノが欲しいわけではなくゲームに勝ちたいだけの私は 勝者の証であるタバコの匂いつき文房具を嬉しそうに受け取っていた。今にして思えば、私がほぼ常に優勝できたのは、そんな余り物しか貰えないのに必死になるのは馬鹿馬鹿しいと他の生徒たちは思っていたからかもしれない。
賞品になりそうな物が(余り物の文房具すら)ないときは、引換券を貰った。その引換券にはミスターの似顔絵が描かれていた。自分で描いたのか、あるいは過去に塾生が描いたのかは分からないが、なかなか上手く特徴をとらえている。

私は中学卒業と同時にA学園も卒業したが、入れ替わりで3つ下の妹が入塾した。ミスターとジュニアは時々妹に「お姉ちゃんは元気か?」とたずねていたらしい。そういえば私が塾生だったときも、「お兄ちゃんは元気か?」と訊かれていた生徒が何人かいた。A学園は地元のこぢんまりした塾ではあったが、地味に進学実績が良く、きょうだいで通っている家庭も多かったのだ。

そんなA学園が看板を下ろしたと知ったのはつい最近のことだ。妹が卒業してからはA学園との接点はなく、情報も聞かなかったのだが、数年前にミスターは亡くなり、ジュニア一人でしばらくやっていたものの手が回らず、ジュニアの息子(私の高校のひとつ下の後輩だった)も手伝っていたようだが、結局塾は畳んでしまったらしい。
最近A学園の教室があったビルの前を通ると、テナント募集の貼り紙があった。

私はA学園や先生が大好き!というわけではなく、どちらかと言うと冷めている方ではあったが、それでも5年間通った塾がなくなったというのはなんとなく物悲しい。何よりあんなに元気だったミスターがもういないということにあまり実感が湧かない。悲しいわけではないが、不思議な気分だ。

改めて例のノートを並べて、眺めてみる。ミスターのタバコの匂いは10年近く経った今ではさすがに消えていた。

DQNネームとロシアンネーム

ロシアで「変な名前禁止法」なるものが制定されたというニュースは記憶に新しいが、それでもやはりロシア人の名前は昔ながらのものが多く、レパートリーもかなり少ないように見受ける。

先日ロシアの書店をいくつか回ったところ、大体どのお店でも「アントンへ 誕生日おめでとう」「アナスタシアへ 結婚おめでとう」などと、最初から名前の入ったグリーティングカードがたくさん売られていた。

そういえば、日本でも昔は「ゆうこちゃん」「あいちゃん」「けんたくん」「たくやくん」などと名前の入った子供向けのキーホルダーが観光地のお土産屋さんなどにたくさんあったが、こういった商品はもう殆ど見かけないように思う。

今は俗に言うDQNネームやキラキラネームといったオリジナリティー溢れる"珍名"が増え、「ゆうこ」や「けんた」を大量生産したところでかつてほど売れないのかもしれない。

"珍名"に関しては、子供をペットのように扱っている、成長してもその名前では恥ずかしい、親の無教養を晒している……等々否定的な意見が多く、私もこういった意見には賛同する。

しかしその一方で、子供に珍名をつける人達の「我が子だけの特別な名前をつけたい」つまり「他人とかぶらない名前をつけたい」という気持ちに関しては私は強く否定できない。

私を知っている人ならご存知だろうが、私の氏名はまあ ありきたりなものだ。名字は全国名字ランキング50位以内に入り、名前は音も普通だし漢字もレパートリーが少なく、その中でも私は最もオーソドックスなタイプの漢字だ。フルネームを一発変換でも正しく出せるような名前と言えば分かりやすいだろうか。
そんなありきたりネームの私は 今でこそ この名前が好きだが、中学時代は本気で改名したいと考えるくらい嫌いだった。

その理由は、読みも漢字も全く同じ同姓同名の同級生の存在である。ありふれた名字にありふれた名前なのは確かだ。日本に、いや県内だけでも何十人何百人といてもおかしくない名前だ。しかしなにも小さな田舎町の小さな学校のせいぜい200人弱しかいない同級生の中にピンポイントで同姓同名が存在することはないじゃないか。

当然その子とはクラスは離され、タイプも違った(私が文化部の真面目優等生だったのに対して彼女は運動部の活発な子だった)ため 彼女本人との接点はほぼゼロだったが、先生や同級生たちに いちいち「○○部の方」とか「△組の方」といった枕詞をつけて呼ばれることになんだかモヤモヤしていた。

私にとって私の名前は自分ただ一人を表すものでしかないはずなのに、同じ名前の別の存在がすぐ近くにあることにまず違和感があったし、属性で限定され区別されるのは当時の私には「赤い方のペン」「青い方のペン」と区別するのと同じように感じていた。私は他の人とは違い、「ペン」のような一般名詞=世界中どこにでもあるありふれた特別でないものだと言われているように思えた。

また教師の中には同姓同名の生徒が同じ学年にいることを珍しがって、「▲組にも同じ名前がいるぞ!凄いな~!」などと皆の前で言う人もいたが、正直言って「何が面白いんだ」という気持ちしかなく、言われる度に露骨に嫌な顔をしてしまっていた。
悪気はないのは分かっているし、呼び方にしても、名字かぶり・名前かぶりだけなら色々と方法があっただろうが、いかんせん名字 名前 漢字全て同じなのだからそうするしか他に方法はない。逆の立場なら私だってそうしていただろう。

さきほど自分の名前について、当時は「改名したいほど嫌いだった」と書いたが、正確には違う。自分の名前は一貫して好きではあったが、私以外の人間とかぶったことを私は「他人に奪われた」風に思ってしまっていた。今まで私の名前は私だけを示すものとして生きてきたのに、突然現れた他人が全く同じ名前を名乗り、当たり前のようにすぐ近くで生活している。この違和感を解消するために唯一私だけを示す別の新しい名前が欲しかったのだ。

同姓同名の彼女とはそのまま接点もなく卒業し、現在に至るまで「私と同じ名前の他人」「私じゃない方」という認識しかしていない。おそらく、お互いに。ただ彼女も当時私と同じようなものを感じていたのだろうか。それは少し聞いてみたい。

話を昨今の珍名ブームに戻すが、「子供には他の子とかぶらない名前をつけたい」と思う親の中には 過去に私のようなモヤモヤを経験したことのある人も少なくないのかもしれない。自分の子供には自分専用の特別な名前をあげたい。そんな風に考えるのはいけないことだろうか。そして他人とかぶらない名前を、と考えると奇をてらったものになるのも仕方ないことかもしれない。

もちろん他人がすぐ読めない名前では生活をする上で不便だし、人間につけるには不向きな名前は本人のためにも付けるべきではない。ヘンテコな名前を付けられ それを一生背負うくらいなら、たかだか数年同姓同名が同級生にいる方が断然マシだろう。

ところで 私は同姓同名に悩んでいた頃、しょぼいイラストサイトを運営して同年代のお絵描き仲間と交流していたのだが、そこでのHNは「西園寺麗華(仮)」という憧れのゴージャスネームだった。
その仲間内では西園寺麗華がすなわち私であり、決して「○○な方」とは呼ばれない。ただそれだけのことが、とても心地よかった。

それから3年も経った頃、「大金持ちの令嬢でもない私が西園寺麗華はないわ(笑)」などと感じて、私は西園寺麗華を引退した。しかし本当の理由は、痛さに気付いたというよりもむしろ 中学を卒業し同姓同名がいなくなって「○○な方」などと呼ばれなくなったことが大きいと思う。
今、西園寺麗華を名乗っていたことを思い出すと少し恥ずかしくなるが、もしこの西園寺麗華がなければ 中学時代の私は同姓同名というどうしようもないものにもっとイライラしていただろうし、もしかしたら結婚して子供を産んだときに誰ともかぶらないような"珍名"をつけていたかもしれない。

私が思うに、人にはある程度 自分の好きな名で呼ばれる場が必要なのかもしれない。幸いネット社会の進んだ今は「西園寺麗華」でも「†暗黒の騎士†」でも外国人風の名前でもなんでも好きな名前を名乗れる。
好きな名前で生活してみた結果、私のようにこれを本名として生活するには合わないだろうと思うこともあるだろう。飛躍しすぎかもしれないが、それで子供に妙な名前をつけることを防げる可能性もある。

ちなみにロシアの大学ではロシアンネーム、つまり本名とは別に 自分で選んだロシア人風の名前を名乗る外国人留学生も少なくないようだ。
私のクラスメートの中国人・韓国人の多くはロシアンネームを持っていて、皆それぞれ普段からナージャ、リーナ、ミーシャ、トーリャなどと名乗っている(余談だが、彼らの本名が王ナントカ や 金ナントカ だと知ったときはなんだか不思議な気分になった)。
正式な手続きなどの時は本名を使わなければならないが、友達同士や学校でくらいなら十分ロシアンネームで過ごせるし、先生もそれで呼んでくれる。ロシア人にとっても耳慣れない・発音しにくい外国人(特にアジア人)の名前よりもロシア風の名前の方が呼びやすいのだろう。

私の知る限り日本人でロシアンネームを使っている人はいないが、ロシア人に「ロシアンネームはないの?」と聞かれたこともあるので、日本人がロシアンネームを使っても別におかしくはないのだろう。
結局私はロシアンネームを使わずに 本名で呼んでもらっているが、せっかくなら使ってみても良かったなと思っている。ちなみに今さらだが私がロシアンネームを使うなら「スヴェトラーナ」がいいな。

外国人風の名前に憧れている人は、子供に無理矢理の当て字でつけてしまう前に、一度ロシアでロシアンネームを名乗ってみるのも良いかもしれない。

ロシアの飲むヨーグルト評価 (Чудо編)

ロシアに来て驚いたことのひとつに、ヨーグルト商品の取り扱いの多さが挙げられる。特に飲むヨーグルトの豊富な品揃えには感激した。何を隠そう私は大の飲むヨーグルト好きなのだ。
ロシアに来てから飲むヨーグルトをせっかく色々飲み比べてきたので、どこに需要があるかは分からないが、食レポならぬ飲レポをしていこうと思う。

ちなみに、 日本の飲むヨーグルトが言うなれば「ヨーグルト味のジュース(あるいは牛乳)」であるのに対し、ロシアのそれは「普通のヨーグルトをかき混ぜて飲める状態にしたもの」が基本である。

今回はヨーグルトメーカーの中でも多分メジャーなЧудоという製品のシリーズを紹介しよう。
なお評価は私の独断で、また単純な「美味しさ」という観点で★5点満点でおこなう。(例:★★★☆☆→3点)紹介は順不同。

 

 

Клубника-Земляника(イチゴ)★★★★★

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安パイ中の安パイ。日本のイチゴ果肉入りヨーグルト商品をそのまま飲んでいる感じ。
後味もすっきりしており、最も飲みやすいと言える。迷ったらこれ。

 

 

Северные ягоды (北のフルーツ?)★★★☆☆

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新商品。悪くはないが、良くもないといったところ。
味そのものは比較的飲みやすいが、果肉が口に残るというか喉にひっかかるような感じがする。たとえるならカルピスを飲んだあとのような。
一度試してみる分には良いがリピートはしない。 

 

 

Вишня-Черешня (さくらんぼ)★★★☆☆

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いかにも さくらんぼ!といった香り。香りの割に味はあっさりしている印象。
ただ果肉が少し邪魔。さくらんぼ好きなら良いかもしれない。

 

 

Персик-Манго-Дыня(ピーチ&マンゴー&メロン)★★★★☆

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最初の一口の印象は「メロンが強い」。全体的にまろやか。
果肉もゴロゴロしていて、日本のフルーツヨーグルトをちょっと柔らかくした感じ。
ピーチ、マンゴー、メロンが嫌いでなければかなりオススメ。

 

 

Черника-Малина(ブルーベリー&ベリー)★★★☆☆

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ベリー系だけあって、少し酸っぱい(?)
私はベリー類がそこまで好きではないのでこの評価だが、この味を好んで飲んでいた日本人もいたので、ベリー類が好きな人は試してみる価値あり。

 

 

Ананас-Банан(パイナップル&バナナ)★★★★★

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私の大本命。数々のЧудоを飲んできたが、結局これに落ち着く。
パイナップル&バナナと書いてあるが、パイナップルの方が強い印象。
パイナップルの酸味とヨーグルトの甘さが上手くとけ合い、後味もスッキリして非常に美味しい。

 

 

Кокосовый шейк(ココナッツシェイク)★★☆☆☆

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ココナッツの香りは良く、味も「美味しいココナッツ味」だと思う。
しかし細かい果肉が非常に邪魔で、舌に残る。
「めちゃくちゃ喉が渇いていて、目の前にあった飲み物がこれ」というような状況でもない限り、わざわざ飲もうとは思わない。しかも他の商品より割高で、買ってまで要らないの典型例。

 

 

Малина-печенье(ベリークッキー)★☆☆☆☆

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これは酷い。甘ったるい香りの中に、混ぜるな危険と書いておきたくなるような変な香ばしさ。そしてこの要らぬ香ばしさが口の中にずっと残る。
言うなれば砂糖を大量に使った焼き菓子をミキサーで砕いてヨーグルトに混ぜたような代物。
Ананас-Бананを作った会社がこの味でオッケーを出したとはにわかには信じがたい。
名前からして地雷だと気づくべきだったのだが、興味本位で買ってしまった。私のように全商品コンプリートを目指しているわけでもなければやめておいた方が良い。

 

 

とりあえず今回はここまでだが、調べてみるとまだ飲んでいない商品が幾つかあったので、順次飲レポを追加していくことにする。もちろん自己満足であることは言うまでもない。