ОГУРЕЦ

キュウリ美味しいね。

ロシアの飲むヨーグルト評価 (Чудо編)

ロシアに来て驚いたことのひとつに、ヨーグルト商品の取り扱いの多さが挙げられる。特に飲むヨーグルトの豊富な品揃えには感激した。何を隠そう私は大の飲むヨーグルト好きなのだ。
ロシアに来てから飲むヨーグルトをせっかく色々飲み比べてきたので、どこに需要があるかは分からないが、食レポならぬ飲レポをしていこうと思う。

ちなみに、 日本の飲むヨーグルトが言うなれば「ヨーグルト味のジュース(あるいは牛乳)」であるのに対し、ロシアのそれは「普通のヨーグルトをかき混ぜて飲める状態にしたもの」が基本である。

今回はヨーグルトメーカーの中でも多分メジャーなЧудоという製品のシリーズを紹介しよう。
なお評価は私の独断で、また単純な「美味しさ」という観点で★5点満点でおこなう。(例:★★★☆☆→3点)紹介は順不同。

 

 

Клубника-Земляника(イチゴ)★★★★★

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安パイ中の安パイ。日本のイチゴ果肉入りヨーグルト商品をそのまま飲んでいる感じ。
後味もすっきりしており、最も飲みやすいと言える。迷ったらこれ。

 

 

Северные ягоды (北のフルーツ?)★★★☆☆

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新商品。悪くはないが、良くもないといったところ。
味そのものは比較的飲みやすいが、果肉が口に残るというか喉にひっかかるような感じがする。たとえるならカルピスを飲んだあとのような。
一度試してみる分には良いがリピートはしない。 

 

 

Вишня-Черешня (さくらんぼ)★★★☆☆

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いかにも さくらんぼ!といった香り。香りの割に味はあっさりしている印象。
ただ果肉が少し邪魔。さくらんぼ好きなら良いかもしれない。

 

 

Персик-Манго-Дыня(ピーチ&マンゴー&メロン)★★★★☆

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最初の一口の印象は「メロンが強い」。全体的にまろやか。
果肉もゴロゴロしていて、日本のフルーツヨーグルトをちょっと柔らかくした感じ。
ピーチ、マンゴー、メロンが嫌いでなければかなりオススメ。

 

 

Черника-Малина(ブルーベリー&ベリー)★★★☆☆

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ベリー系だけあって、少し酸っぱい(?)
私はベリー類がそこまで好きではないのでこの評価だが、この味を好んで飲んでいた日本人もいたので、ベリー類が好きな人は試してみる価値あり。

 

 

Ананас-Банан(パイナップル&バナナ)★★★★★

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私の大本命。数々のЧудоを飲んできたが、結局これに落ち着く。
パイナップル&バナナと書いてあるが、パイナップルの方が強い印象。
パイナップルの酸味とヨーグルトの甘さが上手くとけ合い、後味もスッキリして非常に美味しい。

 

 

Кокосовый шейк(ココナッツシェイク)★★☆☆☆

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ココナッツの香りは良く、味も「美味しいココナッツ味」だと思う。
しかし細かい果肉が非常に邪魔で、舌に残る。
「めちゃくちゃ喉が渇いていて、目の前にあった飲み物がこれ」というような状況でもない限り、わざわざ飲もうとは思わない。しかも他の商品より割高で、買ってまで要らないの典型例。

 

 

Малина-печенье(ベリークッキー)★☆☆☆☆

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これは酷い。甘ったるい香りの中に、混ぜるな危険と書いておきたくなるような変な香ばしさ。そしてこの要らぬ香ばしさが口の中にずっと残る。
言うなれば砂糖を大量に使った焼き菓子をミキサーで砕いてヨーグルトに混ぜたような代物。
Ананас-Бананを作った会社がこの味でオッケーを出したとはにわかには信じがたい。
名前からして地雷だと気づくべきだったのだが、興味本位で買ってしまった。私のように全商品コンプリートを目指しているわけでもなければやめておいた方が良い。

 

 

とりあえず今回はここまでだが、調べてみるとまだ飲んでいない商品が幾つかあったので、順次飲レポを追加していくことにする。もちろん自己満足であることは言うまでもない。

ロシアで迷子になって死にかけた話

方向音痴を自称する人間は多いが、果たしてその内何人がホンモノの方向音痴なのだろうか。
よくいる自称方向音痴の方々は「方向音痴だから○○までの道 全然分からない~」などとのたまうが、大抵その○○はその人が初めて訪れる場所・行ったことのない場所であり、それは断じて方向音痴などではない。ただ土地勘がないだけだ。
もし行ったことのない場所の道が分かるならそれはもはや人間Googleマップだ。私の理解の範疇を超える。

そんなエセ方向音痴が蔓延る中、自慢じゃないが私は正真正銘ホンモノの方向音痴を自負している。もし方向音痴世界大会でも開催されたら私は金メダル最有力候補だろう。いや、本当に何の自慢にもならないのだが。
適当な例を挙げるなら、来た道を正しく引き返すことができないレベルと言えば分かりやすいだろうか。私にしてみれば行きと帰りで見える風景が異なるのだから分かるわけがないのだが、世間の大多数はこれが分かるらしい。
一旦建物に入れば、外のどの方向に何があるか分からなくなるし、地下街なんて最悪だ。ダンジョンと名高い梅田はもちろん、長年住んでいるはずの神戸も未だに把握できていない。

そんな最強の方向音痴の私だが、2月14日からロシアのハバロフスクに留学中だ。成田から飛行機で3時間、時差は+1時間の日本から比較的近い田舎町である。
日本の地元ですら迷子になるような人間が 言葉もきちんと通じるか怪しい雪国に一人で飛び込むのは自殺行為に他ならず非常に恐れていたのだが、結局、慣れるまでは一人で外を出歩かなければ大丈夫!と高をくくっていた。

しかしそんな甘ったれた私に 神は早々に試練を与えたもうた。
手続きのためにバスで数十分ほどのところにある大学本部に一人で行かねばならなくなってしまったのだ。幸運なことに、クラスメートの日本人が行きは付き添ってくれたのだが、帰りは一人……
付き添いの日本人に降りるバス停を何度も確認し、とりあえずは大丈夫だと思った。その時は。

ところで 私たちホンモノの方向音痴の鉄則として、
『自分の記憶より人の言葉を信じろ』
『分かっているつもりでも人に聞け』
『勘なんてもってのほか』
というものがある。嘘。本当は今私が考えただけ。
しかしまあそんなわけで 一応降りるバス停は分かっていたものの、確認しておくに越したことはない。料金回収のおじさん(ロシアのバスには運転手とは別にこういうお仕事の人がいるようだ)に「××通りで降りたい」と伝えておいた。おじさんは「じゃあ××通りについたら言うね」と笑顔で答えてくれた。これでもう安心だ。

しばらくしておじさんが「××通りだよ」と言うので外を見ると、「あれ……こんな感じだっけ……?」という感じの風景が広がる。しかし方向音痴の鉄則『自分の記憶より人の言葉を信じろ』に従い、またおじさんも「ここだよ、降りな」みたいな顔をしていたのでとりあえず降りた。

違 う じ ゃ な い か ! !
そこは××通りの ひとつ手前のバス停だった。おじさんに対して多少の憤りを覚えつつも、この時はまだ楽観的だった。
私の乗ったバスは基本的に一本道を真っ直ぐ下るだけだったので、歩いていればそのうち着くだろう。
しばらく歩くと一度行ったことのあるお店が見えた。あそこから寮までなら帰れるぞ。あのお店に入れば万事解決だ!やったね!そう思って歩き進めたのだが……

なんと、途中から歩道が消えたではないか。正確に言うと一応歩道らしきものはあったのだが、橋とガードレールの間の細いスペースで、雪が20~30センチは積もっており、誰もここを歩いた形跡はない。しかしここを歩く以外に道はない。文字通りの意味で。とにかくひたすら前だけを見て、吹雪の中、膝まで雪に埋もれながら道なき道を歩いた。そしてなんとかお店まで辿り着いた。

暖かい店内で休憩をしてから再び寮へと歩き出したのだが、あれ、おかしいな。寮までの道が分からないよ……?とりあえず記憶を頼りに適当に進んでみたら余計に分からなくなった。どこだここは!
よほど人に尋ねようかと思ったが、そもそも人通りがまるでない。30分ほどさまよったが、どの方向を見ても雪で真っ白な風景が広がるばかりで、知人に電話して助けを求めようにも 自分が今どこにいるのかすら説明できない。マイナス20度の吹雪。もうすぐ日も落ちる。周りには何故かゴツい野犬が数匹。

ここは逃げるが勝ちだと、まださっきのお店の看板が見えるうちに店に戻り、その辺にいた警備員のおじいさんに本来降りるはずだったバス停付近の建物の写真(これを撮っていて命拾いした!)を見せて、ここに行きたいと伝えた。
「この道をずっと真っ直ぐ行って右だよ」
その言葉に従ってひたすら歩く。まるで見覚えのない景色が広がり、同時におじいさんへの不信感も広がりつつあったが、藁にもすがる思いで歩いて歩いてついにバス停にたどり着いた!
嗚呼おじいさん、疑ったりしてごめんなさい。貴方のことは一生忘れないよ。
そこから寮までは、安心感で寒さも忘れて小走りで駆け抜けた。案の定転んだ。

そんなこんなで約3時間の私の大冒険は幕を閉じた。バス停さえ間違えなければ10分とかからない道のりだったのだが。
この事件から数日後、また大学本部へ行く用事があったのだが、今度は一人で正しく行って帰ることができた。めでたしめでたし。

私の愛する探偵

今回は私がブログを作ったら絶対やりたかった「私の好きな探偵ドラマ紹介」をしようと思う。
魅力的な作品の多さと私の文才のなさのせいで、全部書いているとまるで終わりそうになかったので とりあえず今回は5つ紹介する。
有名なものばかりなので今更私なんかが書かなくても……とも思ったが、溢れる探偵愛を抑えられなかった。
私のくだらない話はここまでにして、早速紹介していこう。

 

『相棒』

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有名なので簡単に説明すると、天才的な頭脳と恐ろしいほどの観察力・洞察力を持ちながら、その強すぎる正義感のせいで上に嫌われ窓際部署「特命係」に追いやられた杉下右京(水谷豊)と、何かしらやらかして(本当にやらかしたのは初代相棒亀山くんだけだが)特命係に飛ばされた相棒の二人が勝手に事件を捜査・解決する話である。

『相棒』の見所は数えきれないほどあるが、とりあえず一つ挙げるとすれば個性的なキャラクターだろう。

歴代相棒は 体育会系バカの亀山薫寺脇康文)(~season7)、頭脳派二枚目の神戸尊(及川光博)(season8~season10)、熱血お坊っちゃま甲斐享(成宮寛貴)(season11~season13)、お茶目エリート冠城亘(反町隆史)(season14~)の4人だが、それぞれ全くキャラが異なり、右京さんとの関係も三者三様ならぬ四者四様である。

主役の特命係の二人以外にも沢山のキャラクターが登場し、その9割方はおじさんだが、それぞれのキャラが立っていて誰に注目しても面白い。
準レギュラーの鑑識・米沢守(六角精児)や捜査一課刑事・伊丹憲一(川原和久)はスピンオフの映画も制作された。
このスピンオフ映画では米沢、伊丹がそれぞれ新キャラクターと「相棒」になって二人で捜査し、特命係の登場は一瞬だけ。

ストーリーはオムニバス形式で、基本的にどこから見ても楽しめる。
内容はコメディテイストの軽いものから政治やら警察内部事情やらが絡んだ小難しいもの、現在日本の社会をテーマにした重く考えさせられるものまで様々(映画や2時間SPは基本的に重い)。また意外と(?)オカルトじみた話も多い。
また、右京さんが正義を追求した結果 誰も幸せにならない結末を迎え、「正義とは何か」がテーマとなることもしばしば。

ミステリ的には正統派刑事ドラマ(?)風のフーダニットが多い印象。
大抵は一応視聴者も一緒に推理できるようになっているが、はりきって犯人・トリック当てにのぞむものでもないように思う。

また現在season15を放送中の長寿シリーズだが、シーズンごとにオープニングの映像は勿論音楽アレンジが変わるものも魅力のひとつ。
毎回相棒やそのシーズンのイメージなどが反映されている。私はseason8のジャズ風アレンジが好きだ。
ちなみに有名なテーマ曲はseason3から使われている。

私の生涯において、これより夢中になるドラマは後にも前にもないだろう。
さっきも言ったように どこから見ても楽しめるので今放送中のseason15から見ても勿論大丈夫だが、一ファンとしては初期シーズンも是非見ていただきたい。

初期の右京さんは相棒・亀山くんに対して非常に厳しいし、周りへの態度もかなり尖っている。
season14で子供と一緒に笑顔でマリオカートで遊ぶ彼の姿を誰が想像できただろうか。
こんな風に今と昔を比較してみるのも面白い。

ちなみに再放送は平日の16時から、また土日のお昼から やってることが多い。
かく言う私も再放送で相棒にハマった。今からでも遅くないので暇なときにでも是非!

 

 

古畑任三郎

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こちらも言わずと知れた有名作品なので ざっと説明すると、全身真っ黒な警部補・古畑任三郎田村正和)が、部下の今泉慎太郎(西村雅彦)と西園寺守(石井正則)(第3シーズンからの登場)と共に、ずば抜けた推理力と巧みな話術で殺人犯を自供に追い込むお話。

古畑にピンスポが当たり、有名な「え~」から始まるオープニングトークのあと、これまた有名なオープニングテーマが流れ、本編は犯人の犯行シーンから始まる。
つまり犯人は初めから分かっており、事件が起こったあと古畑たちがやってきて捜査し、視聴者は古畑が犯人を追い詰める模様を楽しむというドラマである。
しかし犯人が分かっているとはいえ、肝心なところは隠されているので、捜査中に古畑が見付けた手掛かりを元に推理することもできる。
CM前に再び古畑にピンスポが当たり、ヒントをくれることも多い。

内容はほぼコメディと言って良い。たまにグッとくる回もあるが、ギャグ0の完全シリアスものはないので、軽い気持ちで見ることができる。

見所はやはり、和製コロンボとも言われる古畑のウザさ・しつこさだろう。
『相棒』の右京さんも相当しつこいが、上でも書いたように犯行シーンから始まり 視聴者は犯人に感情移入しやすいため、個人的に古畑の方がウザさは上である。
古畑の白々しいネチネチ攻撃が酷すぎて、犯人があまりにも憐れに思えてしまう回も少なくない。
しかし、犯罪はいけないとしつつも犯人に対しては同情的で割と優しい。特に女性の犯人には甘い。

10年ほど前に「古畑任三郎ファイナル」という形で三夜連続2時間SPを放送して以来新シリーズはない。(一応1999年に放送された「古畑任三郎 VS SMAP」の後日譚がSMAP×SMAP内で放送されたことはあったが古畑は名前だけの登場で、ミステリー要素も皆無)
再放送もごく稀にお昼に放送している程度である。
因みに3~4年前に「古畑任三郎完全版BD-BOX」なるものが販売されたが、値段(確か5万円ほど)の割に商品の質が悪いと散々な評判ですぐに販売は中止となった。私も購入を考えていたが結局やめた。改善して新しく出してくれれば迷わず買うのに、残念ながらまだ出ていない。

 

 

『BOSS』

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今のところ2期しかやっておらず、上の2つと比べると知名度は劣るだろうが、それらに負けず劣らず面白い。
天海祐希演じる男勝りな女刑事・大澤絵理子、通称ボスと愉快な仲間たち(他の部署から寄せ集められた問題児)が繰り広げる刑事ドラマ。
愉快な仲間たちが本当に愉快で彼らのやりとりが見ていて楽しいし愛しい。
余談だが、それまでの私は天海祐希に『女王の教室』のロボットのような無慈悲無表情で怖い先生のイメージしかなかったので、初めて『BOSS』を観たときは、こんなに人間らしくもカッコいい人だったんだ……と驚いた。

毎回序盤はコメディチックだが、事件捜査パートなどは割としっかりしており、犯人を追い込む場面などは緊張感がある。
上の設定だけなら割とよくあるタイプだが、ボスがプロファイリング能力に長けているという設定もあり、犯人は早々に分かっており(『古畑任三郎』と同様のパターンも多い)、トリックよりもむしろ犯人との心理戦がメインとなっている。
いわゆる「どんでん返しのラスト」が好きな人にオススメ。最大のピンチ!というところでボスがニヤリ、軽快な音響とともに解説するくだりが私は大好きだ。

再放送は割と頻繁にやっている印象。
恐らく人気も高いのだろう、新シーズン放送の可能性も大いにある。

 

 

私の嫌いな探偵

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「探偵界のブラックジャック」を自称し、金にならない殺人事件には興味ナシ!金持ち相手の浮気調査や迷い犬猫探しを専門とする探偵・鵜飼杜夫(玉木宏)と ミステリ大好き金持ち女子大生・二宮朱美(剛力彩芽)が繰り広げるドタバタギャグ探偵ドラマ。
内容は物理トリックというよりも叙述トリック的な要素が多い印象。
洗濯物でも畳みながらテキトーに見るのがオススメ。

私は これを見て正直あまり好きではなかった剛力彩芽の好感度がめっっっっっっっちゃくちゃ上がった。
よくもまあこんな役(変顔・ウザイ台詞など)を引き受けたものだ。
彼女には是非今後もこういう路線でいってほしい。

見所は朱美のトンチンカンなぶっ飛んだ推理や、ミステリマニア設定ならではの他の探偵ドラマのパロディやメタ発言。
ホームズやクリスティのオマージュはあっても、「あっ、これ古畑任三郎のあの回でやってたトリック!」なんて台詞が聞けるとは思わなかった。
私のような探偵ドラマ好きなら興奮間違いなし。朱美の「くうぅ~~!」な気持ちも分かるだろう。

また、朱美の探偵に対する熱い気持ちとウザイ言動に対する鵜飼探偵のキレの良いツッコミや暴言も見逃せない。
基本的にツッコミ役だが、聞き込み相手に失礼な言動をしたり、朱美のお金をネコババするなどして朱美にツッコまれるというお約束シーンもある。

ちなみに原作者は『謎解きはディナーのあとで』で有名な東川篤哉である。
私は『謎解きは~』を見ていないので(櫻井翔の演技と作品全体の演出が苦手だなと思ってしまった)、あれが好きならこちらもオススメ!とは言えないが。

 

 

33分探偵

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「探偵」と銘打っているが、果たしてこれを探偵ドラマという括りに入れて良いのか正直怪しい。
普通にやればたった1分で解決できる簡単な事件をCMを除く放送時間33分いっぱいに引き伸ばす「33分探偵」鞍馬六郎(堂本剛)。

百聞は一見に如かずと言いたいところだが、例を挙げるなら、

 刺殺体のそばにナイフを持った血塗れの男が立っていて自白している。
 目撃者もいる。
 血塗れナイフ男以外に犯行は不可能。
 警察も含め関係者全員が納得している。

という状況で、六郎だけが血塗れナイフ男を犯人と断定することに疑問を持ち、あらゆる可能性を考えて33分引き伸ばして真実を解明する!
これが33分探偵である。

なお、あらゆる可能性とは

 地上2階分の高さの角砂糖を用意し、別の男がその上を通って殺して帰ってきた。
 角砂糖は蟻が全部巣に持ち帰ってしまって証拠が残らない。

というようなトンデモ迷推理である。
引き伸ばしている間はチープなCGを使った六郎の推理もとい妄想の再現や、無駄な実験、それでも時間が余るときはまるで関係のない映像を流して時間を稼ぐ。
そしてようやく真相にたどり着く。
真犯人は勿論血塗れナイフ男である。知ってた。

全編通してこんな感じなので、部屋の掃除でもしながら見るのに丁度良い。


長々と書いたが、今回紹介したのは ごくごく一部なので、正直これでもまだまだ全然紹介したりないし、それぞれの作品に対してもまだまだ語りたりない。
また連続ドラマに限って紹介しているため、特別ドラマや2時間サスペンスまで入れると絶対に終わらない。

もしもっと聞きたいという物好きな方がいれば、いつでも言ってきてほしい。聞いたことを後悔するくらい語れる自信がある。
しつこいようだが、私なんかの説明では作品の魅力はまだまだ全然伝えきれていないので、もっと詳しく知りたければWikipediaでも参照してほしい。そして何より実際に見てほしい!

トントンのおじさん

子供の頃、夜更かししていると「お化けが出るから早く寝なさい」と親に言われたことのある人はどれくらいいるだろうか。
スマホタブレットを使いこなすような最近の子供にはそんな手は通用しないらしいが、私たちの年代ならこのセリフは一度くらい聞いたことがあるように思う。
我が家でも私が小学校に上がる頃まではこの「寝ないと○○が来るよ」システムが採用されていた。
ただしお化けなどといった非科学的なものではない。
うちで夜更かししている子供を狙うのは「トントンのおじさん」である。

幼い頃、私は小さなマンションに住んでおり、夜は両親と、妹と4人で同じ部屋で寝ていた。
そして私や妹がさっさと寝ないと、どこからか トン…………トン……トン……トントントントントントントントントン‼という不気味な音が聞こえてくるのだ。
父は小声で緊張したように言う。
「しっ!静かに!トントンのおじさんが来た、子供がおるのがバレたら拐われるで!!」

トントンのおじさんとは、簡単に言うと人拐いのおじさんである。
子供を見つけてはチョコレートなどのお菓子で誘い、捕まった子供は貨物船で外国へ運ばれ、大人しい子供は奴隷にされ、うるさい子供は眼球や内臓を売られる。
もちろん父の作った設定で、トントントン……という音も父がこっそり壁を叩いているだけだ。私たち姉妹もそんなことは分かっていたので「しょーもな(笑)」という態度をとっていたが、今思うと妙に現実的でお化けよりよっぽど恐ろしい。

クリスマスの夜も良い子のところにはサンタクロースが来るが、悪い子のところにはトントクロースが来ると言われていた。
サンタクロースが赤い服に白い髭、プレゼントを入れた白い袋を持っているのに対してトントクロースは真っ黒な服に目深にかぶった黒いサンタ帽子、捕まえた子供を入れるためのゴミ袋のような黒い大きな袋を持っているのだ。
これは父が絵に描いてくれた。ちなみに父はなかなか絵が上手く、かなりリアルで怖かったのを覚えている。

しばらくして弟が生まれると今の一軒家に引っ越し、私は自室で妹と寝るようになり、また弟はすぐに寝る良い子だったため トントンのおじさんが我が家にやって来ることはなくなった。

私と妹は「今思うとブラックすぎる。これが保育園児を寝かせるための言葉か(笑)」と時々トントンのおじさんの思い出を語る。
最初に言ったように、今の子供には「お化けが来るよ」が効かないらしいが、それなら今こそトントンのおじさんの出番だ。
お化けはいるかいないか分からないが、トントンのおじさんは現実にいるのだから。

初夢チャレンジ

2017年、何か新しいことを始めてみようということで思い付きの雑文を書く場を作ってみた。
今日は元日(と言ってもあと数分で終わるが)なので、初夢について書こう。

初夢といえば「一富士二鷹三茄子」という有名な言葉があるが、こんなものが初夢に登場する人はどれくらいいるのだろうか。
私は幼い頃これらを夢に出したくて、寝る前にこれら三大初夢縁起物に加え、七福神やら何やらおめでたそうなものの姿を強く念じていたが、富士山はおろか茄子すらただの一度も出てきたことはない。

ところで私はもう8年、いや今年で9年もの間夢日記をつけている。
日記と言っても朝起きてすぐに覚えていることをメモ書きする程度なのだが。

夢日記をつけていると夢の中で夢を操作できる、夢と現実がごっちゃになって危険だなどと聞くが、幸か不幸か私には全くそのような影響はない。
恐らく私がテキトー人間で、夢の内容についてなどあまり真剣に考えないタイプだからだろう。
しかし 他の人に聞くと夢なんて殆ど覚えていないと言うので、多少は夢日記効果があるのかしれない。

ちなみに私の夢の登場人物はほとんど知り合いだが、キャラ崩壊は激しいし舞台設定も現実離れしており、自分でも意味が分からない。
年に1回くらいは殺人事件が起こり、夢の中の私は名推理をするも犯人を指摘する寸前で目が覚める。
同じく年に1回くらい自分が人を殺す夢も見る。殺す感覚はまるで覚えていないが、殺したあとの恐怖は今でもハッキリと思い出せる。具体的にどうとは言えないが、あんな気持ちになるなら絶対に人殺しなんてできない。夢が覚めたときの安心感といったら、ホッとして涙を流したくらいだ。
全く同じ夢を何度か見ることもある。
舞台は中世ヨーロッパ(?)、私は一般市民だがある日処女懐妊し、その日から町の人々からマリアさまの生まれ変わりと持て囃され優雅な生活を送っていたが、しばらくして教会の偉い人に「お前は悪魔の子を孕んだ魔女だ!」と糾弾され、町の人々は掌を返して石を投げつけ、ついに火炙りの刑に処されることになり、十字架に縛り付けられる……というところで毎回目が覚める。
もうこれは前世の記憶じゃないかとすら思える。

この夢を含め、かつて夢分析を試みたこともあったが、これまた自分では意味不明すぎて考えるだけ無駄だという結論に至った。
最近はそんなに怖いものや意味深なものはなく、ひたすらキャラ崩壊とカオスな世界観の夢ばかりなので、毎日夢をドラマのように楽しんでいる。
最近面白かったのは、自室のベッドでごろごろしていたら天井から急に後輩二人が出てきて 驚きつつもピザを焼いてふるまうというもの。
十中八九その時読んでいた江戸川乱歩の『屋根裏の散歩者』の影響だろう。

こんな風に現実の言動が夢に反映されるなら、やはり初夢もある程度コントロールできるのかもしれない。
幼い頃は無理だったが、9年もトレーニングした今なら初夢に富士山も出せるかもしれない。
もっともそんな風に意図的に見た初夢が吉兆と言えるのかは怪しいが。

とりとめのない文章をだらだらと続けてしまったが、憧れの一富士を夢に出すため そろそろ富士山に思いを馳せることにしよう。
それでは皆さん、良い初夢を。